Yuu の音楽談義

主にバロック音楽について

イタリア語発音は口の中のどの位置で行われるか

[写真はイタリア語発音の口内図。ネットから借用]


こんにちは、ゆうです。

随分長く間を空けてしまいました。ま、1か月に1回くらいの更新頻度ではありますが…。

 

さて上の図は、イタリア語発音の際、どの母音が口の中のどの辺りで発音されるのかを示したものです。

私は実はイタリア語も教えていますが、単にイタリア語の読み書きが出来るようになりたい人には、ここまで詰めて考えることもないかもしれません(参考にはなると思います)。

しかし、歌を勉強している人はよく意識する必要があります。

私がここで書く必要もないとは思いますが。

 

歌ではない器楽奏者の私が、これまでの経験を鑑みて申し上げると、

いくら声が美しくとも、言葉の意味を把握せず、口の中の適当な位置で発音している歌は、残念ながら伝わるものは少ないです。反対に、言葉一つ一つの意味をしっかり掴んで、きっちり発音して歌われたものは、伴奏しながらも心を揺さぶられます。

 

思うに、イタリア語の発音は、下手にカタカナ表記が出来てしまうところが、発音習得の妨げになっている気がします。また、周りで話している人の影響もかなり大きいでしょう。

普段の日本語といったら、喉で発音出来てしまうので、周りが皆んなそのような発音をする環境だと、いざイタリア語発音をしようとしても、発音ポイントがかなり喉の方に落ちてしまうのは自然だし、しょうがないことです。

実は11月いっぱい、久しぶりに帰国していたのですが、私の日本語発音も、日に日に発音ポイントが変わっていっていることを実感していました。夫も一緒でしたが、イタリア語を話す時と日本語を話す時の、それぞれの音を響かせるポイントがこんなに違うのかと驚きました(イタリアでは日本語を話す日は限られています)。

 

下にイタリアのニュースのYouTubeを貼っておきます。

アナウンサーは国営放送Raiでキャリアを出発させた人で、エンリコ・メンターナEnrico Mentana という人です。Rai出身のアナウンサーは、恐らく一番スタンダードなイタリア語発音の教育を受けた人ばかりなので、口の動きに注意して聴いてみると面白いです。「i」の音など、「そんなに『イ』てするの?」と思うくらいです。また、発音の響くポイントにも注意してみるとよいでしょう。

 

今日はふと思い立って、イタリア語発音の話を書いてみました。

 

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